ポリミックスCW™(PolyMIX CW™)ミックス・ベッド イオン交換体HPLCカラム

タンパク質の複合体サンプルをイオン交換体カラムに負荷しますと、カラムに吸着しないタンパク質などが、通常は大きなピークとしてカラムの空隙容積(void volume)に溶出してしまいます(図2.及び図3.参照)。この吸着せずに溶出したタンパク質は、イオン交換体カラムの担体が持つ電荷と同じ電荷を持っています。今回紹介しますPolyMIX CWカラムは、弱陽イオン交換体のPolyCAT A樹脂と弱陰イオン交換体のPolyWAX LP樹脂を、半々で混合して充填したミックス・ベッド イオン交換体カラムです。このPolyMIX CWカラムにこのタンパク質の複合体サンプルを負荷しても、ほとんどのタンパク質がカラムに吸着して保持されるので、カラムの空隙容積に溶出するピークは大幅に削減され、時にはピークが消失します(図1.参照)。このことからPolyMIX CWカラムは、トップ・ダウン・プロテオミックスにおける、最初のインタクト・タンパク質の分画に最適です。

ここでは酵母の溶解産物タンパク質(Yeast Lysate Proteins)をサンプルとして、PolyMIX CWミックス・ベッド イオン交換体カラム(図1.)を、PolyCAT A弱陽イオン交換体カラム(図2.)及びPolyWAX LP弱陰イオン交換体カラム(図3.)と、それぞれ比較しました。

図1.PolyMIX CW ミックス・ベッド イオン交換体カラム分離例

サンプル: 酵母の溶解産物タンパク質
カラム: 204CTWX0510 [PolyMIX CW (PolyCAT A 1000Å, 5µm +
PolyWAX LP 1000Å, 5µm); 4.6mm内径 × 200mm]
移動相A: 20mM MES, pH6.0
移動相B: 20mM MES + 0.8M NaCl, pH6.0
グラジエント: 1) 0 〜 12分での0 → 10% 移動相Bグラジエント
2) 12分 〜 30分での10 → 60% 移動相Bグラジエント
流速: 1.0ml/min
検出器: UV280nm

図2.PolyCAT A 弱陽イオン交換体カラム分離例

サンプル:

サンプル: 酵母の溶解産物タンパク質

カラム:

104CT0510 (PolyCAT A 1000Å, 5µm, 4.6mm内径 × 100mm)

移動相A:

20mM MES, pH6.0

移動相B:

20mM MES + 0.8M NaCl, pH6.0

グラジエント:

1) 0 〜 12分での0 → 10% 移動相Bグラジエント
2) 12分 〜 30分での10 → 60% 移動相Bグラジエント

流速:

1.0ml/min

検出器: UV280nm

図3.PolyWAX LP 弱陰イオン交換体カラム分離例

サンプル:

サンプル: 酵母の溶解産物タンパク質

カラム:

104WX0510 (PolyWAX LP 1000Å, 5µm, 4.6mm内径 × 100mm)

移動相A:

20mM MES, pH6.0

移動相B:

20mM MES + 0.8M NaCl, pH6.0

グラジエント:

1) 0 〜 12分での0 → 10% 移動相Bグラジエント
2) 12分 〜 30分での10 → 60% 移動相Bグラジエント

流速:

1.0ml/min

検出器: UV280nm

 

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