ニュークロム™ (Newcrom™) HPLCカラム

ニュークロムHPLCカラムは、シルク・テクノロジー(SIELC Technologies)社が開発した、新しい次世代のミックス分離モードを持つ商品です。このカラムは総ての低分子分離に関して、汎用的な方法の取得に重要な一歩を提供しています。従来のミックス分離モードは、移動相での制限されたメタノール使用、多価分子に対するピーク形状の貧弱さと低い理論段数、必要条件としての高濃度バッファー、非電荷分子の弱い保持などです。ニュークロムHPLCカラムはこれらの制限を、総て克服しました。

新しい表面化学は導入する電荷交換基を、できるだけシリカ表面から離しました。これは長いアルキル鎖をシリカ表面に固定化し、そのアルキル鎖の末端にイオン交換基を導入しました。このことからイオン交換基が、固定相樹脂に開いている孔の中で、高い運動性をもちます。これが従来の樹脂表面にイオン交換基が固定化されたイオン交換体カラムに起こる、多価分析物のキレート(捕捉)化現象を除去します。ニュークロムHPLCカラムの固定化されたイオン交換基は、樹脂表面のイオンではなく、液中のイオンとして作用します。このイオン交換基は、高い運動性を持ちますが、アルキル鎖の長さを超えて運動することはありません。

図1.ニュークロムHPLCカラムの構造

イオン交換体の作用に関するクロマトグラフィは、固定化されているイオン交換基と正反対のイオンが保持され、その電荷量、イオンの大きさ、極性などによって分離されます。また固定相の逆相クロマトグラフィ性が、対象分子の疎水性、分子構造骨格の電荷位置、非電荷部位の構造異性体などによって分離されます。

これらの固定相に追加される利点として、移動相中の低濃度バッファーでも、効率的なイオン交換が行われます。例えば移動相中に適量のギ酸を添加することで、効率的なイオン交換が行われます。低波長のUVアプリケーションには、少量のリン酸が効率的な移動相のイオン改質剤となります。他の利点としては、従来のイオン交換体カラムですと、一つのバッファーから次のバッファーへの溶媒置換に平衡化する際、多くのカラム容量と時間が必要でしたが、ニュークロムHPLCカラムは、少ないカラム容量と短時間の平衡化ですみます。メタノール及びアセトニトリル、もしくはその混合溶媒で、分離における選択性を調整できます。

図2. ニュークロムAと通常の陽イオン交換体カラム分離メカニズムの比較

ニュークロムHPLCカラム製品群

カラム種類: ニュークロムA
ニュークロムB
ニュークロムAH
ニュークロムBH
カラム内径: 2.1mm、3.2mm、4.6mm、10mm、22mm
カラム長さ: 10mm、25mm、50mm、100mm、150mm、250mm
粒径: 3µm、5µm
孔径: 100Å

ニュークロムBカラムのアプリケーション

ニュークロムBカラムによるグリホサート、グリホシン、エチルホスホン酸、メチルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、亜リン酸の分離(Separation of Glyphosate, Glyphosine, Ethylphosphonic, Methylphosphoic, Methylenediphosphonic and Phosphoric Acids on Newcrom B)

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