ポリエチレンイミン(PEI)は、工業用、医学用、生物学用、研究用など、多種類の応用で使用されますが、HPLCで分析するには難しいポリマーです。その問題点は以下の通りとなります。
シルク・テクノロジー(SIELC Technologies)社が開発したPEI分析専用のカラムは、イオン的反発排除現象と、サイズ排除現象を組み合わせて、高分子及び低分子化合物[過剰な酸化銅(II)イオンなど] からPEIを分離します。液体中のPEIを定量するために、酸化銅(II)イオンを添加して、PEI酸化銅(II)イオン複合体を形成して、最大のUV-Vis吸収を可能にしました(図2.及び図3.参照)。
図1. PEIカラム表面構造の略図
図2. PEI酸化銅(II)イオン複合体
図3. UV吸収の違い
PEI酸化銅(II)イオン複合体と、酸化銅(II)イオンの分離が、PEI分析専用のカラムを使用して、UV-Vis検出器で測定できます(図4.参照)。
Sample: | 10µL of PEI standard with CuSO4 |
Column: | PEI Column, 5µm, 250×4.6mm |
Eluent: | MeCN-40% with AmFm buffer pH3.0, 20mM |
Flow rate: | 0.5mL/min |
Detection: | UV 285nm |
図4. PEIカラムによるPEI酸化銅(II)イオン複合体と、酸化銅(II)イオンの分離例
図5. PEIカラムによるPEI定量分析法の直線